株式会社白山機工
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「ここで働く者は職人たれ!」困難に挑戦する楽しみ「職人の心」ものづくりに必要なのは実は後から知ったことなんですが、新人時代に手とり足とり指導してもらった前工場長は、「現代の名工」にも選ばれた日本でも指折りの熟練技能者。常に職人の心を持つことの大切さを教わりました。製造現場では、いくつもの工程を経て製品が完成しますが、後の工出しても恥ずかしくない仕事をする。それがも構えなのです。のづくりに携普通科出身の自分が挑戦したのは村むら上かみ春はるき樹さん高校は普通科でしたが、この手で何かをつくり上げる仕事がしたいと思っていた私は、工場長が言われたこの言葉を聞いた時、「自分も職人になれるかも…」と嬉うしくなりました。触れるのも初めてだった溶よ接せ機き。工場長自みから付きっきりで、溶接の基本を教えてもらいました。トーチから飛び放つ火花に最初は驚きましたが、意外と面お白しいなと感じました。溶接は鉄などの材料を熱で溶かして接合する加工方法ですが、腕が未熟だと溶接部分に小さな穴ができてしまいます。チップコンベヤは、工作機械から出る金属の削り屑くや切せ削さ油を回収して外に出す装置。そのカバーから油が漏もれることは絶対に許されません。溶接機の電流調整、スピード、そして手の動きが三さみ位一いい体となって完全な溶接ができる。頭ではわかっていても体た得とするまでにはかなり時間もかかりました。いくんずっくろもにずれうつった金属は、一部分に熱を加えると縮んで変形する性質があります。しかし、図面にそんなことは書かれていません。複雑な構こう造ぞうになるほど、予想できない歪ゆがみが生じ、それを修正する技能も求められます。8年目を迎えた現在の自分は、どうやって歪みを直すか考えるのも、また楽しいと思えるようになりました。誰も手をつけたがらない難度の高い仕事をすすんで引き受けるのも、自分の腕を試すため。ふり返れば高校時代も、野球部のレギュラー争いに勝つため、早朝から深夜まで練習に明け暮れていたのを思い出します。上下関係を重んじ、仲良く仕事をするのは当然ですが、上手くなりたいと思ったら、先輩も後輩も皆ライバル。後輩に技術を教えながらも、自分にはない優れた技を持つ先輩を横目で追い、「職人」と呼ばれるにふさわしい技術者になることを目指しています。こうこころがまわる者の心工作機械用チップコンベヤ、工作機械用クーラントユニット、工作機械用カバー、マンション用宅配ボックスなどの設計・製造・販売。株式会社白山機工〒924-0004 白山市旭丘4丁目10番地Tel. 076-275-6631URL http://www.hakusankiko.co.jp ■代 表 者 代表取締役 穐田 竹男■創  業 昭和28年  ■従業員数 127名(26歳)出身校:金沢市立長田中学校、尾山台高等学校たずさてい程溶 接技術者“職人”のレギュラーになること株式会社白山機工製造2G

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