株式会社小矢部精機
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51oV9102ETON.l ARUKAS■機械課 永田優太さん自分でつくり上げる快感*公差…許容される寸法*オーバーホール…機械を分解修理し、再組立てすること切り盤、マシニングセンタ…と、いろんな機械を使って加工をしてきました。新しい機械を使う時は、失敗はつきもの。材料を台無しにしてしまったり、大事な工具を欠かしたり、前工程や後工程の人たちにも迷惑をたくさんかけました。しかし、自分たちが苦労して加工した一つひとつの部品が見事に組み合わさり、製品として完成していくのを見るたび、自信も積み重なっていきました。入社して10年になりますが、5面加工機は担当してまだ1年。初心に戻り、また一から、ものづくりの楽しさを、この機械から教わっているところです。街を行き交かうたくさんの車。こんな光景が世界中で見られると思うと、その数は想像を超えます。日本車でも海外の工場で造られている車種もあり、自動車の生産拠点は今や地球規模で広がっています。中学の頃からメカニック(機械)に興味があった私は、スクラップ同然のバイクを安く手に入れ、専門書を見ながら自分でエンジンを分解してオ*ーバーホールするのが好きでした。部品を交換し、自分で修理したバイクのエンジンが再び快音を鳴らした瞬間、全身を貫つらぬいた感動は何年経たってもよ蘇みがえってきます。高校卒業後、私は自動車整備士になりました。いろんな車を点検したり整備する仕事は自分にとって楽しいものでした。しかし、元々機械が好きだった私は、自動車のような完成品を取り扱うのではなく、自分の手でゼロから機械を造りたいという思いが強くなりました。この会社で造っているのは、自動車工場で活躍する自動化機械。ドア搬はんう送そする装置も大型になります。整やボンネットなど車の部品は、プレス、溶ようつ接せ、洗せんじ浄ょうといった様々な工こい程を通って造られます。一つひとつのパーツが大きいだけに、それらを備士だった頃、車のボンネットを持ち上げたことはありますが、それを運ぶシステムというのは、見るのももちろん初めてでした。現在、私が担当する「門もた型5面加工機」は、長さ7mの大きなテーブルに乗った立方体の材料を、上からそして左右前後4側面の加工を一台で行うコンピュータ制せいょ御ぎの大型工作機械。これまで経験したどの機械よりも巨大で迫力があります。加工プログラムを一つ間違えただけでも材料をダメにしたり、最悪の場合、機械にもダメージを与えるので一瞬たりとも気を抜けません。この仕事に就ついて、早くみんなに追いつきたいという気持ちで、毎日現場で汗をかいてきました。自分がこの機械を扱うと言われた時は、正直緊張しましたが、責任ある仕事を任せていただいたことを誇りに思い、技術をさらに磨みがいていきたいと思います。うてんが国内外自動車メーカー向け大型自動化設備の設計・製作・輸出・据付、レーザー加工設備、搬送システムなどの開発・製造。株式会社小矢部精機〒932-0137 小矢部市渋江2020Tel. 0766-69-8131 URL http:/ /www.oyabe-seiki.co.jp/■代 表 者 代表取締役社長 藤田 淳二■設  立 昭和44年  ■従業員数 121名ワーク(加工対象物)が大きいほど、寸法が安定しない。相手(材料)に合わせた加工をするために、私たちのテクニックが活かされるのです。一つの部品にどんな役割があるのか理解することで、ものづくりに喜びが生まれます。

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