株式会社小矢部精機
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握あくし、動き方をイメージしながら、いろんな商品に「トリセツ(取説)」が付いていると思いますが、私が作っている機械の取扱説明書は分ぶあつ厚くて千ページ近くあり、年間を通すと総ページ数は間違いなくハリーポッターの小説を超えます。この会社で造っている機械は全てオーダーメイド。取説の作成は、何十枚もある設計図を1枚1枚じっくりと眺ながめることからスタートします。図面を広げて全体の構造を把は装置の機きこう構や組み込まれるセンサーなど、仕様について読み込んでいきます。この最初の作業が私にとって一番の楽しみ。物語の予告編を見るように、これから活かつく躍やする機械を頭の中でプレビューしながら、取説に記載する項目を整理します。大学時代に私が勉強していたのは機械ではなく電気工学。電気工事の仕事をしていた父の姿を小さい頃から見てきて、時々、エアコンの取り付けについて行ったりしました。父の仕事が楽しく見えて、自分も将来、同じ仕事をしたいと思ったんです。大学では雷の研究をしている面おろ白い先生の下で、いろんな実験をして楽しかったのですが、仕事として考えた時に興味が湧わいてきたのは、電気ではなく機械でした。機械は膨ぼい大な部品で構成されていてその種類も様々。私は板ばんん金き部品一つとっても、それがどこに使用され、どんな役割をしているのか気になり、図面で確認したくなります。そんな好奇心が取説の作成に役立ってもしうだ上みずかみ知ともこ子水刀塚なたづか耀よう■水上 知子さんページ分の愛をこめてメルヘンが息づく街には機械に生いち命を与える物語がある(45歳)刀塚さん(左)、水上さん(右)出身校:氷見市立南部中学校、富山県立氷見高等学校出身校:射水市立小杉南中学校、高岡第一高等学校技術開発部 機械設計課 技術開発部 機械設計課の(28歳)産業機械エンジニア株式会社小矢部精機

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